今年3月に厚生労働省から発出された通知により、新たな障害福祉サービス「就労選択支援」の詳細が明らかになりました。
このサービスは、就労継続支援B型や生活介護などを利用している方々に対し、自らの「働き方」や「次のステップ」を考える時間と機会を提供することを目的としたものです。
本人の希望や可能性に寄り添いながら、「このままB型を続けたい」「一般就労を目指したい」「新たな分野に挑戦したい」といった選択肢を、支援者と一緒にじっくりと見つめ直していく。そんな支援のかたちが、今求められています。
支える立場になるということ
この通知を読み進めるうちに、ふと心に浮かんだのは、かつて自分が公務員として就労支援の現場に関わっていたときの記憶でした。
「誰かの人生のターニングポイントに関わる」というのは、時に責任を感じる仕事でもありますが、それ以上に“支える側としてのやりがい”を感じられる瞬間の連続でもあります。
この新しいサービスのスタートは、まさに「支える人」になるチャンスでもあります。
事業者としての参入は今が好機
令和7年度から正式に始まる「就労選択支援」ですが、今から準備を進めることで、
・地域の学校や支援機関との連携
・利用者確保に向けた営業活動
・必要な人員配置や研修の準備
など、着実なスタートダッシュが可能になります。
まだ事例が少ない今だからこそ、先駆的に取り組むことで地域からの信頼を得やすいのも特徴です。
まさに、“支える側”として名乗りを上げるには最適なタイミングなのではないでしょうか。
最後に
「働きたい」気持ちがある人が、その想いを大切にされながら選択していける社会にするために、今、わたしたち支援者や事業者が果たす役割は大きいと感じます。
“誰かの就労”を支える立場へ――。
それはきっと、誰かの人生に寄り添う、大切な一歩になるはずです。